高齢者が、身体機能を維持したり認知機能が衰えるのを防ぐのに、運動は大変効果的です。運動することにより筋力の衰えを遅らせ、免疫力もアップさせることができます。身体機能が維持できると、転倒も防止できます。ストレスの発散にもなり、脳を活性化させて認知症の予防にもなります。運動は自分に合ったものを選び、継続的に行うことが必要です。長続きしなかったり、ケガにつながったりするような無理な運動は避けましょう。
高齢者が比較的無理なく簡単に行える運動として、水中ウォーキングがあります。 プールの中で、ゆっくりと歩くという簡単なものです。これにより心肺機能が向上します。また、血流が良くなるので全身に栄養が行渡ります。食欲も増して、良い循環が生まれます。もう1つは、筋力トレーニングとバランストレーニングです。足を上げ下げしたり片足立ちをしたりするだけでも、筋肉とバランス感覚を鍛えることができます。筋力がつくとしっかり歩けるようになるので、転倒防止や骨折防止にもつながります。
ストレッチも高齢者が簡単にできる運動です。ストレッチをすると関節が硬くなるのを防ぐことができます。関節がスムーズに動くと、転倒するリスクも減少します。脚や腕を伸ばす、足首や手首を回すといった簡単な動きでも効果があります。ウォーキングも骨を強くし、内蔵の働きを良くしてくれます。最初は短い距離を、慣れてきたら少しずつ距離を延ばしていくといいでしょう。